カナダツガ

柾目の美しいカナダツガで
空間の格調を高める

カナダツガは、構造材としてだけではなく、化粧材としても優れた木材です。カナダの寒冷な気候で時間をかけて育ったカナダツガは、木目が詰まっているほか、まっすぐ通っているのが特徴で、柾目の美しさは、弦楽器の表板にも多用されるほどです。柾目材については調湿量が大きく、水分を多く含むことができるので、材の膨張・収縮が少ないという強みもあります。伸縮が懸念される無垢のフローリング材としても最適な樹種といえるでしょう。樹齢が100年を超える大径木も多く、幅広の柾目材(最大で幅290㎜)を得ることもできるので、空間の高級感を表現するのに最適です。

“洋”を意識した
木のインテリアには
白木のカナダツガが理想的

木の風合いは、空間のテイストを大きく左右します。“和”を意識したインテリアを表現するのであれば、スギやヒノキ、ナラなどの国産材がよく似合いますが、“洋”を意識するのであれば、温かみのある白木のカナダツガは理想的な材料といえます。純白の仕上げ材と組み合わせると、空間に程よいアクセントが生まれ、人がリラックスできる雰囲気を表現できます。塗料のノリも良好で、好みに合わせて色味を調整することも可能です。

節の数が少ないカナダツガは
化粧柱として理想的な木材

真壁納まりや独立柱などで、柱を露しにする場合、柱は化粧材でもあるため、表面の美しさが問われます。柱材として最も普及しているスギは、節の数が多いとうのが懸念材料。大壁納まりで柱が隠れる場合は節が気になりませんが、露しにする場合は、節ができるだけ少ないまたは節のない製材のみを選別して使うのが理想的です。一方、カナダツガは枝が少なく、もともと節の少ない木材。露しとした柱を美しく見せることができます。構造材としての性能が、スギよりも優れているという点も見逃すことができません。

人に触れる場所の仕上げ材として
安全性の高いカナダツガは有効

木を基調とするインテリアで、注意しなければならないのが、人の木に対するアレルギーです。木から放出される臭いが人体に悪影響をもたらすリスクが発生するので、樹種の選定には注意が求められます。木材として代表的なスギやヒノキには臭い成分が多く含まれています。一方、カナダツガは臭い成分が少ない樹種で、人体へ悪影響をおよぼすことはありません。その安全性の高さは、その昔、かまぼこ板にも使われていたほど。カナダツガは、フローリングや窓枠、棚板、段板、笠木など人に触れる場所の仕上げ材としてとても重宝します。