OSBの耐力壁

OSBは耐力面材として利用可能
6種類の大臣認定を取得

OSB(Oriented Strand Board)は、“ストランド”と呼ばれる短冊状の繊維を、接着剤で固めて板状にした木質系面材です。カナダ産のOSBには、アスペンやロッジポールパインなどが利用されています。耐力壁や剛床などの構造材だけでなく、仕上げ材としても利用できます。告示で定められている耐力壁の強度は、昭56建告1100号では壁倍率が2.5倍、平13国交告1540号・1541号では、壁倍率3.0倍となっています。加えて、APAエンジニアード・ウッド協会では、在来軸組構法で使用可能な国土交通大臣認定の耐力壁を4種類(壁倍率は3.2~4.1倍)、枠組壁工法で使用できる国土交通大臣認定の耐力壁を2種類(壁倍率は3.6~4.7倍)取得しています。

15㎜厚と24㎜厚の厚物OSBは
高強度の面材耐力壁となる

APAエンジニアード・ウッド協会は15㎜厚と24㎜厚の2種類のOSBについて、釘の仕様を変えた3パターンについて面内せん断試験を行いました[※]。その結果、一般的な面材耐力壁を大きく凌駕する性能が確認されました。壁倍率に換算すると、18倍相当と22倍相当の強度が確認されています。中大規模木造建築において必要となってくる高強度耐力壁。OSBはそれに対しても有効な解決策を提案します。

2016年3月に実施された「OSB張り高強度耐力壁の面内せん断試験」の結果。OSB(15㎜厚もしくは24㎜厚)を耐力面材に使用し、短期基準せん断耐力30kN/m 以上の性能を有する耐力壁の面内せん断性能を確認している。軸組(柱・横架材)には、スギ製材(E70~90)およびベイツガ集成材(E105-F345)を使用。

OSBのせん断変形に対する強さは
構造用合板の1.5~1.8倍

水平荷重が作用すると、建物は力の方向に変形しようとします。この変形をせん断変形といいます。柱と梁がピン接合の在来軸組構法では、せん断変形に対して脆弱であり、せん断変形を抑えるためには、床や壁をせん断変形に強い耐力面材などで補強する必要があります。耐力面材としては構造用合板が一般的ですが、OSBは構造用合板よりもせん断性能が高く、変形量をより抑えられる面材です。その性能の高さは1.5~1.8倍程度。ラワン合板のせん断強さが5.31MPaに対して、OSBは8.44MPa[※]。耐力面材として確かな性能を発揮します。

出典は『木材工業ハンドブック改訂4版』(丸善)。せん断強さはOSB9.5㎜厚、ラワン合板9㎜厚のもの。ラーチ合板9.5㎜厚では4.55MPa、MDF9㎜厚では11.1MPaとなっている。

高温多湿な気候条件でも
耐久性の高さを発揮するOSB

日本は高温多湿な環境。カナダ産のOSBを構造材として使用するに当たって懸念されるのが、湿度の影響によるOSBの性能低下です。OSBは、極寒のアラスカから高温多湿なフロリダまでさまざまな気候条件の下で使用されている面材です。1980年代から本格生産が開始され、現在まで1億㎥の使用実績があり、耐久性の高さは実績が証明しています。構造用合板と比較した場合、最も過酷な気象条件における耐久性は、構造用合板がOSBを若干上回るものと思われますが、OSBも事実上、構造用合板とまったく同様に使用され、日本の建築規定上必要とされる強度や耐久性に適合しています。OSBはほかの木質製品と比べて、シロアリや害虫、カビなどの影響を受けやすいということはありません。