建築物の木造化・木質化は
二酸化炭素の削減に貢献する

建築物の木造化・木質化は、二酸化炭素の削減に大きく貢献します。RC造やS造では、コンクリートや鉄骨の製造過程において、化石燃料を必要とするため、二酸化炭素が排出されます。一方、木材製品は、植樹→成長→伐採→製材→建設→使用→解体・再生というライフサイクルのなかで、木材の内部に炭素を貯蔵できるので、二酸化炭素の排出を大幅に削減できます。樹齢が若い樹木は、高齢な樹木よりも二酸化炭素の吸収量が多いという事実もあります。したがって、適度に木材を伐採して建築物に利用し、植樹を行えば、永続的な環境保全が可能になるのです。

再生可能な材料
木材が唯一その可能性を持つ

木材は再生可能な資源です。伐採しても、適切に植樹を行えば、資源として育てることができます。鉄骨の材料である鉄鉱石や、コンクリートの材料であるセメントなどは、資源に限りがあり、人為的に再生するのは現実的ではなく、将来的に資源が枯渇するリスクが高いといえます。一方、木材は人為的に再生可能な資源であり、再生するために必要な期間も数十年程度と短く、木材は半永久的に供給することができます。経済的・事業的な側面から考えても、木材は鉱物資源や化石燃料に比べて持続可能性が高いといえます。

木はゆっくり燃え
やがて炭化し、燃え止まる

“木造は燃えやすい”という認識は大きな誤解です。木造建築は火災のリスクが高い地域や建物の規模によって、火災に対する構造制限が設けられているというのは事実ですが、木材は燃え尽きるのではなく、炭化するのです。そのスピードは1分間当たり1㎜。この原理を利用すれば、木材を厚くすれば、火は内部まで進行せずに燃え止まり、火災時の避難時間や消火時間を稼ぐことができます。また、熱伝導率が低い木材は片面が炎にさらされ高温になっても、もう一方は熱の影響をあまり受けないという事実があります。この特性が人命を守るのです。

維持管理や劣化対策を適切に
行えば
木造はS造やRC造を
凌駕する耐久性を得る

“木造は耐久性に乏しいのでは”という疑念をよく耳にします。実際、税法上の耐用年数をみると、木造は22年、S造は34年、RC造は47年であり、主要3構造のなかで最も短い耐用年数となっています。しかし、実際には木造は耐久性に優れた建築であるといえます。その証拠として、法隆寺は1,500年を超えてもなお、建物として生き続けています。ただし、木造を長持ちさせるには、適切な維持管理や劣化対策が必要です。最大の敵は水。乾燥状態を保つことができれば、木造は長持ちします。鉄骨の錆が懸念されるS造や、コンクリートの中性化が懸念されるRC造にも引けを取らない耐久性を、木造は実現できるのです。

熱伝導率の低い木は空間への
付加価値として断熱性をもたらす

木材は断熱性能の高い素材です。断熱性能の指標となる熱伝導率は0.12W/mK (スギやヒノキ) であり、鋼材の53W/mKや、コンクリートの1.6W/mKと比較して、圧倒的な性能を示します。この熱伝導率の特性が木に触れたときに温もりとなり木造特有の空間が生まれます。素材そのものが持つ断熱性能。この特徴を活かす設計を適切に行えば木材そのものが断熱要素として作用することも可能です。また、木材は呼吸する素材なので調湿も行ってくれます。木材が心地よい空間をもたらします。

Case Study
カナダの持続可能な森林経営

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